懸念すべき問題点の一つである老老介護での介護者の健康

問題点が多くある老老介護ですが、その中でも注目されているのが「介護をする側の健康」です。介護をする側が「元気が資本」であると、気丈に振る舞うことが多いのですが、家から出ることが少ない、食生活の変化やその他の要因が相まって健康を損なう恐れがあります。

介護うつなどの精神的な状況もそうですし、生活習慣病や体調を崩す可能性も否めません。また、要介護者のベッドからの移動や排泄などの介添で腰や膝を痛めてしまうことも考えられます。「体調を崩した事で、介護ができなくなる」といった不安からうつ病へつながることも懸念されています。

老々介護の場合、体そのものは健康でも、介護をする側が認知症を発症する可能性もあるでしょう。在宅介護の場合、居宅ヘルパーなどが見守りを行いながらサポートを行うことがあります。しかし、介護をする側の体や心の変化に気づけずにいるケースも少なからずあるようです。

介護をする側の気持ちの問題もありますが、要介護者を施設へ入居させるほか、介護付き老人ホームへ夫婦で入居するなど、多岐に渡る手段があることを知らせることが大切です。また民生委員や地域包括支援センターなどを利用し、社会福祉の窓口へ繋げてもらうことも一案となります。要介護認定を受けている人を介護している場合は、担当ケアマネージャーに相談をしてください。介護をしている人の悩みもきちんと受け止めてくれます。

自治体ごとに異なりますが、地域住民によるボランティアの見守り事業を行っている事があります。気軽に利用することで八方塞がりの状態を脱することができます。